調理用白衣は飲食店の仕事をする上で欠かせません。毎日着用するため、着心地の良さはもちろん、機能性や店の雰囲気に合ったデザイン選びも重要です。しかし、種類が多すぎてどれを選べば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
本記事では、調理用白衣の種類や選び方、素材のメリット・デメリットについて詳しく解説します。後半ではお手入れ方法も紹介していますので、調理用白衣選びの参考にしてみてください。
飲食店で使われる調理用白衣には多様な種類がありますが、ここでは特に代表的な4つを詳しくご紹介します。
作務衣・法被
コックコート・コックシャツ
衛生白衣
シャツ・ジャンパー
作務衣や法被タイプの調理用白衣は、日本の伝統的な雰囲気を演出できるユニフォームです。和食店や寿司店、蕎麦屋、和風居酒屋などで広く採用されています。
作務衣はゆったりとしたデザインで動きやすく、リラックスして着用できるのが特徴です。上着とズボンがセットになっているものも多く、統一感のある装いができます。
一方、法被はきりっとした印象を与えるデザインが魅力で、職人らしい品格を演出します。シャツやネクタイの上からも着用できるため、高級寿司屋や料亭などフォーマル感が重要な
飲食店にもおすすめです。
洋食店や中華料理店では、コックコートやコックシャツが定番のユニフォームです。コックコートはダブル仕様のデザインが多く、来客対応時に汚れた部分をさっと隠せるのが便利です。耐熱性や防汚性に優れた加工が施されているものが多く、調理中の作業負担を軽減する役割もあります。
一方、コックシャツは軽くて動きやすいのが魅力です。シンプルでありながら洗練されたデザインが多く、カジュアルな雰囲気を醸し出します。さらに、襟元やボタン部分に配色やデザインの工夫が施された商品もあり、店舗のイメージに合わせて選びやすいのが特徴です。
どちらも動きやすさや清潔感を保ちながらも、プロフェッショナルな印象を与えるデザインとなっています。
食品工場では、異物混入を防ぐために衛生白衣が重要な役割を果たします。髪の毛やホコリ、その他の異物が製品に入り込むリスクを最小限に抑えるよう、ハイネックデザインや袖口が絞られた仕様のものがおすすめです。
衛生白衣は、作業環境に応じて常温、低温、高温向けに分けられています。低温作業向けの白衣には保温性の高い素材が使われ、高温作業向けの白衣は通気性や吸汗性に優れた素材が採用されています。常温作業向けの白衣は軽量で動きやすく、幅広い作業に対応可能です。
なお、HACCP対応の衛生白衣で探すと、食品安全基準を満たす商品を見つけやすくなります。快適な作業環境と食品の安全性を両立するためにも、適切な仕様のものを選びましょう。
学校や介護施設の調理室では、衛生管理と動きやすさを兼ね備えたシャツやジャンパータイプの調理用白衣がよく選ばれています。着脱が簡単で、軽量な素材が使われていることが多く、長時間の立ち仕事でも快適に過ごせるのがメリットです。
ただし、給食センターなどの大規模施設では、HACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられたため、前述の衛生白衣が必要とされる場合があります。施設の規定に沿って選びましょう。
ここでは、調理用白衣を選ぶポイントとして、下記の4点について詳しく解説します。
袖の長さ
色
機能
素材
調理用白衣の袖の長さは、主に半袖、長袖、7分袖の3つに分けられます。
半袖は通気性が良く、暑い厨房内でも熱がこもりにくいため、長時間の作業でも快適に過ごせます。また、袖口が汚れにくく清潔感を保ちやすい点も利点です。袖が短い分、軽量で腕を動かしやすいのもメリットです。
寿司屋や料亭などの和食店では、細かい作業や手早い動きが求められることもあり、袖が邪魔にならないよう半袖がよく採用されています。
一方で、肌の露出が多いため、油や熱いスープの飛び跳ねによる火傷や汚れのリスクが高まります。
長袖は腕全体を覆うため、油跳ねや火傷から肌を保護しやすく安全性が高いのが特徴です。洋食店や中華料理店で人気です。
コックコートの場合、袖が折り返しになっているデザインのものはオーブンミットとしても使えます。また、袖口にゴムやボタンが付いているタイプなら、作業に応じて袖を捲り上げることができ、邪魔にならず快適に作業できます。
ただし、半袖と比べると通気性が劣るため、暑い環境では蒸れやすく汗をかきやすいでしょう。また、袖部分が汚れやすいため、特に手首付近は念入りに洗いましょう。
7分袖は長袖と半袖の中間的なデザインで、手先の動かしやすさと通気性に優れています。また、パン屋・パティスリー・うどん店など、粉で袖口が汚れやすい職種で人気のデザインです。
一方で、熱い油や液体の飛び跳ねから腕を保護するという点では、長袖よりも劣ります。また、半袖と比べれば肘の動きが制限されるため、繊細な手作業をする場合は動きにくさを感じることもあるでしょう。
調理用白衣は、白だけでなくさまざまなカラーが揃っています。ここでは色による特徴について解説します。
白は清潔感をアピールできるため、調理用白衣やコックコートの定番カラーと言えるでしょう。汚れが目立ちやすいため、洗濯や交換のタイミングがわかりやすく、高い水準で衛生管理が可能です。
さらに白は清潔感だけでなく、誠実さやプロフェッショナルさを強調できる色でもあります。高級フレンチ、イタリアン、日本料理など、伝統と格式が求められる飲食店に適しています。
黒は高級感や落ち着いた印象を与える色で、シックでモダンなテイストの店にぴったりです。バルやビストロなど、お酒を提供する大人な雰囲気の飲食店におすすめです。また、黒は汚れが目立ちにくいため、作業中の見た目を保ちやすいという利点があります。
ただし、汚れに気づきにくいというデメリットもあるため、定期的にお手入れや交換のタイミングをチェックすることが重要です。
飲食店の雰囲気に合わせて、白と黒以外のカラーの調理用白衣を選ぶのも一つの方法です。定番色以外のカラーを使用することで、店のテーマやコンセプトに統一感を持たせ、より魅力的な空間を作り出すことも可能です。
例えば、オーガニック料理を提供するレストランでは、ベージュやグリーンなど自然を感じさせる色が適しています。一方、和食系の飲食店では、紺色やえんじ色、からし色など和の雰囲気を高める色を選ぶと良いでしょう。
ただし、格式の高さやプロフェッショナルさをアピールするという点においては、白や黒のほうが適しています。その他のカラーはカジュアルな印象を与えることがあるため、その点には注意が必要です。
調理用白衣には、衛生面や業務効率をより向上させるため、以下のような機能を備えたものがおすすめです。
調理用の白衣は、衛生的な環境を保つために制菌機能が非常に重要です。制菌とは、生地に付着した細菌の増殖を抑える機能を指します。
特にSEKマーク(橙)は厳しい試験基準をクリアした食品業務用縫製品に付与されるマークです。安全性が確認されており信頼できるアイテムですので、白衣選びの参考にしてみてください。
調理現場では調味料や油ハネが多いため、汚れにくい機能が備わっていると便利です。
撥水機能は水を弾く機能で、洗い物や清掃時に水ハネがあっても染み込みにくいのがメリットです。撥油機能は油を弾くため、調味料や油汚れが付きにくく、付いても落としやすくなっています。また、防汚機能は食べ物のシミや油汚れなどの付着を防ぎます。
撥水・撥油・防汚機能があれば、漂白や染み抜きの手間が軽減され、調理用白衣より長く愛用できるでしょう。
冬など乾燥した季節には、静電気を抑える制電機能付きの調理白衣がおすすめです。静電気による不快感や生地のまとわりつきを抑えられます。また、静電気によるホコリや髪の毛の付着も軽減できるので、衛生管理でも活躍する機能です。
火やオーブンを使う調理現場や厨房内は室温が高くなりやすいため、涼しさや快適さを感じられる調理用白衣がおすすめです。
清涼冷感機能が付いた白衣は、生地が肌に触れた際にひんやりとした感触があり、暑さを和らげます。また、吸汗速乾性に優れた白衣なら、汗をかいても素早く吸収し、すぐに乾くため、べたつきを感じず快適な着心地を保てます。
調理白衣を選ぶ際には、業務内容や環境に適した素材のものを選びましょう。
調理現場では火を使う機会が多いため、耐熱性に優れた綿100%素材の調理用白衣がおすすめです。また、綿は通気性が良いため、暑い厨房内でも熱がこもりにくく、汗でべたつきにくいというメリットがあります。
しかし、綿素材には洗濯後に縮みやすく、シワになりやすい特性があるため、お手入れの際にはアイロンがけが必要となるなど、少し手間がかかる点がデメリットです。
ポリエステル100%のものは、洗濯によって縮んだりシワになりにくく、アイロンがけをする必要がありません。メンテナンスがしやすく、清潔感を保ちやすいのがメリットです。
しかし、耐熱性が低く、火がつくと燃えやすい点がデメリットです。そのため、調理場よりもホールスタッフのユニフォームに適しています。
綿とポリエステルの混紡素材は、両方のメリットを兼ね備えた素材です。吸汗速乾性が高く、軽量で耐久性も優れています。また、通気性に優れ、洗濯をしても縮みにくく、シワになりにくいというメリットもあります。
ただし、耐熱性が高いわけではないため、火の近くで使用する際には注意が必要です。
ここからは、実用的かつおしゃれな調理白衣を5点紹介します。
縦に入ったラインがシャープな印象を与えるコックシャツです。動きやすいスリット入りの七分袖で、左袖には便利なペン差しも備えています。カラーはスタイリッシュなブラックと、プロフェッショナルな印象が際立つホワイトの2色展開です。
抗菌・制菌機能を備え、抗ウイルス・抗カビ加工である「デオファクターAntivirus」に対応しています。表面に付着した細菌の増殖を抑え、ウイルスの数を減少させることで、現場の衛生面をサポートする一枚です。
前の打ち合わせがダブルになっている、かっちりとした高級感のあるデザインが特徴のコックコートです。モダンな印象のブラックは、ホテルのレストランや高級中華、フレンチやイタリアンバルなどラグジュアリーな空間にぴったりです。
退色防止加工が施されており、漂白剤が付着しても脱色しにくい仕様です。男女兼用で、Sサイズから4Lサイズまで幅広く対応しています。
襟周りとボタンのカラーリングがポップでおしゃれなコックシャツです。親しみやすくかわいらしいデザインが特徴で、ベーカリーやカフェ、ビュッフェなどにおすすめです。
全5色展開で、HACCPに対応したユニフォームです。抗菌・制菌機能を備えており、衛生面をサポートします。ホコリが付着しにくい制電機能も備えた、高機能な一枚です。
ニュアンスのある色合いと、着物を思わせる合わせ襟のデザインが特徴的なシャツです。顔周りをすっきりと見せ、日本風の凛とした佇まいを引き立てます。蕎麦屋、寿司屋、居酒屋など、和モダンな雰囲気のお店にぴったりです。
HACCPに対応、袖口の内側にはネットが付いているため、衣服内から体毛やホコリが落ちるのを防ぎます。さらりとした肌触りと通気性の良さが魅力のブッチャー素材を採用しています。
アジアンテイストなカラーラインナップが揃うおしゃれなコックシャツです。ほどよいシワ加工が施され、リネンのような風合いがあり、ナチュラルでリラックス感のある着こなしができます。和食、アジア料理、焼肉、カレー店、オーガニックレストランなどにぴったりです。
タマネギの皮や米のもみ殻、竹炭など、廃棄される天然素材を使用して染色されている、環境にやさしいアイテムです。抗菌機能にも対応しています。
続いては、おすすめのレディース用調理白衣を3点紹介します。
程よく開いた襟元が特徴のコックコートです。開きすぎずだらしなく見えない上に、首元がすっきりと美しく見え、清潔感や気品が感じられる絶妙なネックラインのデザインになっています。
全体的にスリムなカッティングが採用されており、ぴったりサイズを選ぶことでスタイリッシュな着こなしが可能です。ストレッチ性に優れているため、動きにくさを感じにくい設計になっています。おしゃれかつプロフェッショナルな品格のある一枚です。
ギンガムチェックの襟とリボン、袖口がかわいらしいコックシャツです。ブルー、ブラック、ブラウン、ワインの4色展開で、どれも親しみやすく、カジュアルさと上品さのバランスが絶妙です。
同系色の帽子やエプロンと合わせることで、さらにお店の雰囲気を引き立てることができるでしょう。制菌機能付きで衛生面もサポートします。パティスリーやベーカリー、カジュアルフレンチレストランなどにおすすめです。
半袖、開襟タイプで涼しく快適に着用できる調理用白衣です。裾がボックスプリーツになっているため、腰回りがゆったりとして着心地がよく、シルエットが広がりにくいので上品な印象になっています。
繊維に付着した微生物の繁殖を強力に抑え込む細菌対策繊維『フレッシュエリア®』を採用、繰り返し洗濯をしても抗菌効果が持続する点が特徴です。学校や社員食堂、福祉施設や病院などの給食サービスでの着用におすすめです。
続いて、メンズ用でおすすめの調理白衣を3点紹介します。
襟元に施された松皮菱の柄が和風で、凛としながらもにぎやかな印象がある法被タイプの調理白衣です。和食レストランだけでなく、活気のある居酒屋や寿司屋などにもおすすめです。同じシリーズでレディースもあります。
作業しやすい5分袖で、脇の裾にスリットが入っているため、動きやすい設計になっています。内側・外側どちらにも結ぶ紐がついているので、ほどけにくい仕様です。抗菌機能と消臭機能を備えており、衛生面でも安心です。
▼レディースはこちら▼
先染デニム素材で、ブルーと白のストライプ柄がさわやかな印象のコックシャツです。やや厚めのデニム生地で作られており、白い組紐のボタンがおしゃれなアクセントになっています。同シリーズで半袖タイプも販売されています。
ポリエステル65%・綿35%の混紡素材で、シワになりにくく扱いやすい素材です。デニムとストライプの組み合わせはカジュアルな飲食店によく似合います。パティスリーやベーカリー、カジュアルなビストロやバルなどにおすすめです。制菌機能付き。
▼半袖タイプはこちら▼
開襟デザインがすっきりとしたデザインのベーシックな男性用長袖白衣です。フロント部分には比翼ボタンを採用し、作業中にボタンがぶつかって傷つくのを防ぐ仕様になっています。
袖口にはゴムが入っているため、作業がしやすく、異物混入のリスクも軽減します。抗菌・防臭加工も施されていながらもリーズナブルな価格帯で、調理白衣として日常使いしやすい一枚です。
ここでは、大きいサイズまで取り扱っている調理白衣を3点紹介します。
開襟タイプで定番の襟付き長袖調理白衣です。袖口にはゴムが入っていて、体毛などの異物混入を防げるようになっています。Sサイズから6Lサイズまで幅広く揃っています。
生地はしなやかな風合いと優れた通気性を持ち、洗濯にも強いブロード素材です。O-157に対応した制菌加工が施されているため、生物を扱う厨房での調理白衣としてもおすすめです。
スタンドカラーにダブルボタンが特徴のスタンダードなコックコートです。作業中にぶつかっても割れにくい組紐ボタンを採用しており、動きやすい七分袖で、どんな飲食店にもマッチする汎用性の高い一枚です。
ポリエステルと綿の混紡素材を使用しており、洗濯後も乾きやすくシワになりにくいため、日々のお手入れがしやすくなっています。Sサイズから6Lサイズまで取り揃えており、ユニフォームとして導入しやすいのもメリットです。
吸汗速乾性に優れ、暑さ対策に効果的な高温作業場向けの長袖ジャンパーです。ウエストと袖口のインナーはメッシュ仕様で、生地裏には点タッチ設計を採用しており、涼しくドライな肌触りを実現しています。
袖口とウエスト部分には体毛の落下を防ぐインナーが備えられているほか、ファスナーの部品落下を防ぐために比翼ファスナーが採用されています。また、洗濯耐性にも優れており、手頃な価格帯ながら長期間使用できる、コストパフォーマンスの高い一枚です。
ここでは調理用白衣と合わせて着用するアイテムとして、ズボン、帽子、エプロン、靴の4点について解説します。おすすめ商品も合わせて紹介するので、参考にしてみてください。
調理白衣に合わせるズボンはコックパンツから選ぶと、抗菌機能付きなど調理現場に適したものを見つけやすくなります。
センタープレス入りはきちんとした印象を与えるため、レストランのホールや厨房におすすめです。白と黒が定番ですが、ギンガムチェックやブラウンなどを選んでもおしゃれにコーディネートできます。店舗の雰囲気に合わせて色を選ぶと統一感が生まれます。
一方、食品工場のユニフォームでは、体毛などの落下防止を考慮し裾口が絞られたデザインが望ましいでしょう。
トップスに作務衣を選ぶ場合、ボトムスも作務衣で統一するのが理想ですが、作務衣はリラックス重視の和装で、飲食店向けの衛生機能付き商品は限られています。作務衣を採用する場合は厨房ではなく、ホールスタッフ用として使用するのがおすすめです。
帽子を着用する理由には、おしゃれな演出効果もありますが、まずは衛生対策が重要な条件となります。特に厨房で使用する帽子は、髪の毛の落下を防ぐため、頭全体をしっかり覆えるものを選びましょう。
食品工場や給食センターで使用する食品衛生帽子には、髪などの異物混入を防ぐネットやインナーキャップ付きのものがおすすめです。
飲食店では皿洗いや掃除用にエプロンを用意すると、水ハネや汚れから調理白衣を守り、清潔さを保てます。
さらに、エプロンには伝票やオーダー端末を収納できるポケットやペン差しが付いているため、厨房とホールを兼任するスタッフにはホール専用のエプロンを用意することで、業務の効率がアップするでしょう。
水を弾く撥水機能や、ハイターなど塩素系漂白剤が付着しても色落ちしにくい退色防止機能などが付いていると便利です。
調理白衣に合わせる靴は、調理現場に適したコックシューズを選ぶと、全体のコーディネートがバランスよく整うためおすすめです。特に厨房内では水や油ですべりやすいので、耐滑仕様のものを選ぶと安心です。
食品工場や給食センターでは、床に水や液体がこぼれても足が濡れないよう、足全体を覆う防水性に優れた長靴が適しています。
最後に、調理白衣のお手入れ方法や洗濯の仕方について紹介します。衛生管理を徹底し、白衣を長持ちさせるためにも、正しいケア方法を実践しましょう。
調理用白衣は衛生管理の観点から、同じものを毎日続けて着用するのは避けましょう。白衣が汚れていると、お店全体が不潔な印象を与え、不安や不信感を持たれる原因となります。
調理用白衣に付着する汚れは、調味料や油汚れなど頑固なものが多く、放置すると落としにくくなってしまいます。汚れはなるべく早めに洗濯することが大切です。そのため、洗い替え用に数枚用意しておくと便利です。
調理用白衣を自宅で洗濯する場合、普段使いの洗剤では油汚れや臭いが十分に落ちないことがあります。そのような場合は、清浄力の高い飲食業者向けや作業着専用の洗剤を使用するのがおすすめです。
また、酸素系漂白剤を併用すると、調味料のシミなどの頑固な汚れにも効果的です。
調理用白衣を洗濯する際は、無香料の柔軟剤を選びましょう。飲食店ではさまざまな料理の香りが漂います。白衣に強い香りがついていると混ざり合ってしまい、料理の風味や店内の雰囲気に影響を与える可能性があります。
それにより、店全体の品質までも損ねてしまうリスクもあるため、衣類には洗剤の香りが残らないよう注意が必要です。
調理用白衣を洗う際は、お湯を使用するのがおすすめです。
臭いの原因となる油汚れはお湯で落ちやすく、特に60~70度のお湯だと油が浮きやすくなります。ただし、洗濯機では40度程度のお湯が適しているため、60~70度のお湯で予洗いをしてから洗濯機で洗うと、臭いや汚れをより効果的に落とせます。
また、綿100%の調理白衣であれば、煮洗いも有効な方法です。ただし、この方法はポリエステル素材には適さないため、事前に洗濯表示や品質表示タグを確認してから行いましょう。
調理用白衣を自宅で洗濯した後は、生乾き臭を防ぐために風通しの良い場所でしっかり乾かしましょう。白衣にシワが多いと、だらしなく不潔な印象を与えてしまいます。清潔感を保つためにも、アイロンがけでしっかりシワを伸ばしましょう。
ポリエステル生地やポリエステルと綿の混紡生地は、シワになりにくく乾きやすいため、アイロンがけの手間が省けておすすめです。
調味料や油の汚れが付きやすい調理用白衣は、家庭用洗濯機では完全に落とせない場合もあります。落としきれない汚れが蓄積されると、頑固なしみになることもあるため、衛生面を保つためにも定期的にクリーニングに出すことをおすすめします。
理想では3日~1週間に1度はクリーニングに出すと良いでしょう。クリーニング代はかかりますが、白衣を長くきれいに保てるため、結果的にコスト削減につながります。
クリーニングの相場は700~1000円程度です。仕上がりは概ね3日以内が多いですが、即日仕上げを実施している店舗もあります。その場合は別途オプション料金がかかることがあります。
飲食店におすすめの調理用白衣について解説しました。飲食店のジャンルや雰囲気に合ったデザインを選ぶことはもちろん、業務内容に適した機能を備えた調理用白衣を選ぶことが大切です。
調理白衣は業務を効率よく進めるためだけでなく、お客様の目にも触れる重要なアイテムです。ぜひこの記事を参考にして、お店に最適な調理用白衣を見つけてください。