現場監督は清潔感が重要な来客対応と、汚れやすい現場との両方に立つ必要があるため、服装には十分に配慮する必要があります。スーツにすぐ着替えられるよう、工夫することも求められるでしょう。同時に、季節に合わせた服装で健康状態を維持する必要もあります。
そこで本記事では、現場監督の基本の服装と季節に合わせた服装を詳しく解説します。通勤時と現場の服装の違いや適した服装のポイント、現場監督に支持されるブランドも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
通勤と現場の服装に分けて解説します。
電車通勤の場合はスーツが基本です。作業服で通勤することは、多くの企業で認められていません。目立つ汚れがある状態で電車に乗ると、企業のイメージダウンにつながりかねないためです。
なお、車通勤かつ現場への直行直帰の場合は、私服でも可とする会社も増えてきていますが、役職者はスーツが無難です。スーツを身に着けておけば、急な来客にも対応できます。
現場では作業着ジャケットとボトムスに、シャツとネクタイを合わせるコーディネートが定番です。現場監督は来客対応や打ち合わせが入ることが多いため、すぐに着替えられるスタイルが支持されています。
通勤時に着用していたスーツのジャケットは、事務所や車内に控えておきましょう。ボトムスはスーツのパンツの上から履くこともあります。
オフィス勤務がメインの日に役立つ現場用スーツ、TS DSIGNのステルスジャケットを紹介します。
360度全方向に伸縮する独自開発素材「TS4Dストレッチ」、防汚(SR加工)・制電・吸汗速乾と多機能です。洗濯機で丸洗いもできるため、清潔感をキープできます。実作業を伴わない立ち会いや確認、来客対応などのシーンで活躍するでしょう。
現場に入るときは産業用ヘルメット(保護帽)の着用が必須です。立ち入る場所や作業内容に応じて、次の3種類のヘルメットを使い分ける必要があります。
飛来・落下物用ヘルメット
墜落時保護用ヘルメット
電気用ヘルメット
次の記事では産業用ヘルメットの種類ごとの違いと選び方を解説しています。ぜひご覧ください。
現場の服装は作業着+シャツ+ネクタイが基本ですが、作業着ジャケットは季節に応じて使い分けましょう。
長袖シャツにジャケットというコーディネートでは、通気性が悪く熱中症のリスクが高まります。夏や高温の環境下では外気を取り込み衣服内の湿気と熱を逃がす、ファン付き作業着(空調服※)を取り入れましょう。
なお、ファン付き作業着はファンやバッテリーの性能、ファンの位置で涼しさが異なります。気候や業務内容、シーンに応じて選びましょう。
(※)空調服®は株式会社空調服の登録商標。一般的な名称はファン付き作業着。
真冬の屋外では通年・秋冬ジャケットを防寒ジャケットに替えましょう。中綿入りのものや、体温を活用できるアルミ素材入りのものが選択肢です。通常の作業着にプラスできるベストタイプもあります。
また、風や水濡れは体温を奪うため、保温性だけでなく、防風性や撥水・防水性も重要です。
ここでは、現場監督の服装のポイントを次の3つに分けて解説します。
清潔感のある細身のシルエット
動きやすい高ストレッチの生地
女性の現場監督はならレディースまたはユニセックス
現場監督は来客や打ち合わせに対応する機会が多いため、より一層、清潔感に気を配る必要があります。細身のシルエットは、だぼっとしたシルエットよりも清潔感を示しやすいため、現場監督の服装として好適です。
清潔感を示すためには、汗や臭いへの対処も欠かせません。そこで役立つのが、吸汗速乾・消臭機能を備えたアンダーウェアです。
また、動きをサポートして疲労感を軽減するコンプレッションウェアも、客先で疲れを見せないために有用な選択肢といえます。
細身のシルエットと動きやすさを両立できるのが、ストレッチ性の高い生地です。動きに合わせて伸縮するので、腕や足にフィットしながら、つっぱり感に悩まされることはありません。
ただし、ストレッチ性の高い生地は洗濯後の吊るし干しなどで伸びやすい傾向もあるため、型崩れには注意しましょう。1~3年に1度が交換の目安です。
デニムはカジュアルな雰囲気の会社で人気の生地ですが、一般的なデニムは綿または麻でストレッチ性が高いわけではありません。作業着においては、伸縮性のあるポリエステルやポリウレタンを混紡したデニム風生地が採用される傾向にあります。
ベルデクセルフレックス 交織ストレッチ 女子ジャンパー VEL520
女性の現場監督はレディースまたはユニセックスで展開されている作業着を選びましょう。サイズ展開の問題で、メンズの作業着ではフィットするものが見つかりにくいからです。参考として、メンズ・ユニセックス・レディースの胸囲の違いを見てみましょう。
上記のように、ユニセックスではサイズがSSから展開されているのに対し、メンズとレディースはSから展開しているのが一般的です。ただし、同じ「Sサイズ」という表記でも、メンズとレディースでは実寸に大きな違いがあります。
女性の場合、上記の表に照らすとメンズのSサイズを選んでもレディースのL~LLに相当するため、大きすぎて動きにくくなる可能性があります。S・M・Lなどのサイズ表記ではなく、実際の胸囲や肩幅(cm)を確認して選びましょう。
最後に、細身のシルエットやストレッチ性生地の作業着が豊富な、現場監督に支持されるブランド3選を紹介します。
バートルは「カッコイイ」「オシャレ」なワークウェアで定評のあるブランドです。広島県で誕生した国内ブランドであり、独自のファン付き作業着「エアークラフト」を含め、多彩なワークウェアを展開しています。
TS DESIGNは機能性とデザイン性を両立する究極のワークウェアを目指すブランドです。作業ジャケットや作業パンツはもちろん、ポロシャツやキャップ、Tシャツなど幅広い製品を取り扱っています。
Z-DRAGONはワークウェアの老舗、自重堂から2013年に誕生したブランドです。「スタイリッシュ&カジュアル」をコンセプトに、年齢や性別を問わずおしゃれに着こなせるウェアを展開しています。
現場監督の服装を選ぶときは、来客に対応できる清潔感と、現場での快適性や動きやすさを両立する必要があります。清潔感を示しやすい細身のシルエットを選ぶなら、動きやすいストレッチ性素材であることを確認するなど、ウェア選びを工夫しましょう。
また、汗や臭いに対応するためにアンダーウェアやファン付き作業着などのアイテムを取り入れることも大切です。ぜひ本記事を参考に、接客・事務・作業を同時に快適にするコーディネートを完成させましょう。