スクラブは「ごしごし洗う」「こすり落とす」という意味の「scrab」を語源とする、強く洗っても傷みにくい医療用のウェアです。次のような特徴があります。
・耐久性が高く長持ちする
・半袖・Vネックが基本
・プルオーバータイプと前開きタイプがある
・脱着しやすい
・腕を大きく動かしやすい
・カラーバリエーションが豊富
・色褪せしにくい
・親しみやすくカジュアルな印象を与える
主に手術着として使われていましたが、現在は歯科医院や看護・介護、エステなど幅広い施設のユニフォームとしても人気です。
スクラブと着用シーンの似ているケーシー・白衣との違いを表で見てみましょう。なお、厳密にいえば「白衣」はメディカルウェアの総称であるため、スクラブとケーシーも含まれますが、ここではドクターコートの意味で記載します。
ケーシーと白衣はフォーマルな印象のあるメディカルウェアで、医療現場での使用がメインです。一方、スクラブは清潔感を出しつつ親しみやすさを演出できるため、人と接する機会の多い介護・エステなどの現場でも選ばれています。
スクラブならではのメリットを解説します。
白を基本とするケーシーや白衣とは違い、スクラブではカラーバリエーション豊富な商品が多数展開されています。スタッフユニフォームのシルエットは統一させつつ、チーム・部署・役割で色を分けられます。
スタッフ数の多い施設や人の出入りが激しい災害対応時などでも、所属を色で識別できるため便利です。背面や胸元などに名前やチーム名をプリントすれば、視認性がさらに向上します。
ケーシーや白衣と比べると安価なものが多いため、複数枚購入しやすいのもスクラブの魅力です。洗い替え用としてはもちろん、万が一の際の予備としても役立ちます。職場に置いておけば、大きな汚れや水濡れなどで着替えが必要になったときに重宝するでしょう。
色指定がなされていない現場なら、気分に合わせて変えられるように複数色を購入するのもおすすめです。色褪せしにくいというメリットもあるので、清潔感のある高発色が続きます。
機能や素材の選択肢が多いこともスクラブのメリットです。機能面ではストレッチ・清涼冷感・吸汗速乾・UVカット・防汚・制菌・制電などの選択肢があります。素材もやわらかなものからパリッとした生地感のもの、デニム調のものまでバリエーション豊富です。
スクラブのメリットや選び方をさらに詳しく知りたい方はコチラの記事をご覧ください。
多くのメリットを持つスクラブにも、気を付けたいデメリットがあります。サイズ選びなどの注意ポイントになるので、確認しておきましょう。
Vネックが主流なので、大きめのサイズを選んでしまうと屈んだときなどに胸元が見えてしまうケースがあります。姿勢に注意しながら作業するとなると非効率なので、ヌードサイズをしっかり測ってからスクラブを選びましょう。
女性の場合はレディース専用のものから選ぶのもおすすめです。レディーススクラブであれば女性のボディラインに合わせたカッティングによって、胸元が開きすぎないように工夫されています。
近年は医療ドラマでもスクラブ着用の医師役が増えるなど、認知度は高まってきていますが、「医師らしさ」ではまだ白衣の方が優勢です。専門性や信頼感などの権威性を示しづらく、患者が不安を抱くケースが稀にあります。患者の年齢層や地域性にもよるため、施設の状況に合わせて検討しましょう。