「KAZEN(カゼン)」は昭和27年(1952年)に白衣の製造からスタートしたメーカーです。今では、医療・介護・飲食など幅広い業界向けに「プロを輝かせる服」を作っています。機能性はもちろん、デザイン性の高さでも人気です。
本記事では、KAZENが取り扱うユニフォームの種類と特徴、価格帯を詳しく紹介します。KAZENの魅力を知ってから商品を選びたい人は、ぜひ参考にしてください。後半ではKAZENの基本情報も掲載しています。
KAZENは主に、医療・介護・飲食・サービス業界向けにユニフォームを作っています。ユニフォームの種類と価格帯は次のとおりです。
以下で、それぞれのユニフォームの詳細を解説します。
KAZENの医療ユニフォームは主に次の5種類です。それぞれ見ていきましょう。
白衣(ドクターコート)
スクラブ
スクラブジャケット
医療用ガウン
KAZENのドクターコートは、手頃な3,000円台からプレミア感のある25,000円台まで幅広く用意されています。男女別で展開されているものが多く、ボディラインに合わせた美しいシルエットが魅力です。
白にこだわったBIANCA BY KAZEN、カジュアルな着こなしが叶うユーティリティコートなど、テイストもさまざまなので、お気に入りが見つかるでしょう。
また、制菌・防汚・透け防止など機能も豊富なので、作業内容に合わせて選べます。ぜひKAZENの白衣一覧をチェックしてください。
KAZENの白衣をさらに詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。
KAZENのスクラブは、手頃なものだと3,000円台から、高級ラインだと9,000円台ほどで販売されています。幅広い要望にフィットする、多様なシリーズを展開しているのも魅力です。具体的には次のようなシリーズがあります。
超軽量設計の「Rejeira(レジェイラ)」
SS~5L展開、でフィット感を高めた「BALLONES(バロネス)」
しなやかな「スマートスクラブ」
17色の豊富なカラバリ「カラフルスクラブ」
役職・時間帯分けに便利な「Hortensia(オルタンシア)」
動きやすさを極めた「4D 動体裁断」
商品の一例は次のとおりです。
※丈の長いドクターコートと区別するために、ここでは短い丈のものをメディカルジャケットとして紹介します。
前開き・襟付きが主流のメディカルジャケットは、スクラブと比べてフォーマルな印象があります。KAZENのメディカルジャケットはストレッチが効いているので、かっちりした見た目でも動作に支障はありません。価格帯は3,000~8,000円台です。
医療用ガウンには、医療従事者が着用する予防衣と、患者が着用する患者衣があります。
KAZENの予防衣は大きく分けて、袖なし・七分袖・長袖の3種類です。通気性に優れたブロード生地を中心に、制菌加工が施されているものも多くあります。付加機能を含めて洗濯耐久性が高いため、衛生を保ちやすくなるでしょう。価格は3,000~4,000円です。
患者衣はガウンタイプ・甚平タイプ・パジャマタイプがあり、2,000~5,000円台で購入できます。どれも患者がリラックスして過ごせるよう、着脱のしやすさや着心地の良さにこだわった作りです。
KAZENの介護ユニフォームは、働く人はもちろん介護される側にも配慮してデザインされています。次の5つに分けて詳しく解説します。
スクラブ
ジャケット
Tシャツ
ポロシャツ
エプロン
「毎日着たくなるスタイリッシュな一着」として、快適性とデザイン性を両立した介護向けスクラブを展開しています。細部に施したアクセントカラーやボディラインを考慮した裁断、おしゃれなニュアンスカラーなど多彩です。
前開きタイプのスクラブでも、ボタンやファスナーは比翼仕立てで表に出ないため、利用者に当たる心配がありません。介護現場における利便性が考え抜かれています。価格は3,000~7,000円台です。
KAZENの介護向けポロシャツは、ストレッチ性のあるやわらかな着心地が魅力です。前留はスタンダードなボタンと、開閉が楽なファスナータイプの2種類があります。襟のデザインもシンプルなものから、ライン入り、丸みのあるものまで多様です。
商品タイプだけでなくカラーバリエ―ションも豊富なので、施設の雰囲気に合ったものが見つかるでしょう。価格帯は2,000~6,000円台です。
KAZENの介護向けTシャツは、施設のスポーツイベントやレクリエーション用として役立ちます。吸汗速乾のスポーツ仕様で、涼やかな着心地です。気化熱の作用を利用し、体温の上昇を抑制する機能があります。
訪問看護や散歩のときに役立つ介護向けジャンパーも展開しています。街中に溶け込むカジュアルなデザインやSEK(赤)認証制菌加工のジャージなど、シーンに応じて選べるラインアップです。専用ポーチで持ち運べる軽量なウィンドブレーカーもあります。
価格帯は6,000~10,000円台です。
食事介助や入浴介助で活躍するエプロンも複数展開しています。定番のバッククロス型(X型)エプロンから、大きな動作でもズレにくいプルオーバータイプまで選択肢は豊富です。汚れや感染対策に役立つSEK(赤)認証制菌・工業洗濯対応のものもあります。
価格帯は3,000~4,000円台です。
KAZENの飲食・サービス用ユニフォームは、プロフェッショナルなコックコートからカジュアルなエプロンまで多彩です。次のようなカテゴリの商品を展開しています。
調理衣・コックコート
帽子
コックシューズ
エプロン
洋食・中華料理店の定番コックコートはもちろん、カフェ・パン屋さん向けのカジュアルデザインや和食向けの法被(はっぴ)、スタイリッシュなデザインのものなど、選択肢は豊富です。給食室や食品工場向けの調理衣もあります。
袖の長さも長袖・半袖・七分袖があるので、作業内容に合わせて選べます。価格帯は2,000~9,000円台と幅広く、大量購入から役職向けの一着まで対応可能です。
パン屋さんやキッチンカー、カフェなどのユニフォームとして映える帽子も展開しています。キャップとキャスケットがあり、カラーバリエーションが豊富です。褪色防止仕様のものが多いので、お気に入りのカラーが長続きします。価格帯は2,000~3,000円台です。
レストランはもちろん、給食室や食品工場でも使えるコックシューズを展開しています。次のような快適設計です。
耐滑
通気性
クッション性
軽量
長時間の業務でも、足が疲れにくくなるでしょう。
赤や緑、黒などの定番カラーのほか、バイカラーデザインやデニム地など、さまざまなテイストのエプロンがそろっています。帽子とおそろいの生地を選べば、トータルコーディネートも叶います。
価格帯は胸当てエプロンが3,000~4,000円台が中心、腰エプロンは2,000~3,000円台が中心です。
ここでは、KAZEN独自の技術やユニフォームの特徴について詳しく解説します。
モーションキャプチャーによる動作解析など、スポーツ科学を研究する東京大学中澤研究室の指導のもとに開発された、衣料設計システムです。人体・皮膚解剖分析によって、筋肉の動きや皮膚の伸縮にフィットするウェアを実現しています。具体例は次のとおりです。
腕を上げても脇が見えにくい
肩がつっぱりにくい
裾が上がりにくい
これらの特徴によって可動域が広くなり、動作を邪魔しないため、筋肉疲労を軽減できるのが大きな魅力です。
エアリーフィールトリコットは、糸の中に空洞がある中空糸を使用することで、従来品より約15%の軽量化に成功した生地です。通気性も2倍以上で、暑い季節やハードワークでも涼しさを感じられます。
KAZENはHACCP(ハサップ)の基準に適うユニフォームを展開しています。
HACCPは食品製造における、世界的な安全・衛生管理方法の一つです。日本でも2021年に、大規模事業者においてHACCPに基づく衛生管理が義務化されました。また、小規模事業者も、HACCPの考え方を取り入れた(簡略化した)衛生管理が義務化されています。
KAZENはHACCPで重視される、異物混入防止用のサポートウェアを展開しています。次のポイントはコックコートで採用されている仕様です。
務歯(※)のないコイルファスナー
袖口がメッシュ素材の二重構造
比翼ファスナー(ファスナーが見えない作り)
テープ留め
ファスナーの脱落や体毛の抜けなどの異物が混入しないよう工夫されています。
※務歯(むし):ファスナーの噛み合わせ部分。エレメント。
KAZENのHACCPユニフォームでは、退色防止加工「フェードガードCℓ」と、高性能防汚加工の「撥油SR」を採用しています。
フェードガードCℓは塩素系漂白剤を使用しても退色しにくい加工です。漂白剤をはじくため、浸透して色褪せすることがほとんどありません。食器や調理器具などの漂白作業が快適になるでしょう。
撥油SRは油汚れをはじく力を高めた加工です。ラー油や肉汁などで汚染されても、洗濯をすれば綺麗に落ちます。
最後に、KAZENの創業年やブランド名の由来などの基本情報を紹介します。
KAZENは、病院や介護施設、レストラン、食品工場など、プロが着用するユニフォームの企画・デザイン・生産・販売を行うメーカーです。1952年に白衣を生産する日産被服株式会社(アプロンワールド)として創業、2014年からKAZENに名称が変更されました。
商品の企画から生産、販売までの各工程を自社で管理することで、品質の維持と効率を向上、細部にこだわった物づくりを実現しています。
KAZENという名前は、日本の古い言葉で “ 銀色 ” を意味する「可染(かぜん)」に由来しています。白銀のように美しい白さを誇る白衣がスタートの会社ならではの名称です。また、白衣以外も含めて「プロを輝かせる服」を象徴するブランド名といえます。
KAZENは「環境に優しく、着る人にも配慮したものづくり」を目指し、「KAZEN RAINBOW PROJECT」としてSDGsへの取り組みを積極的におこなっています。具体例は次のとおりです。
ペットボトルをリサイクルした繊維
太陽光発電システムの導入
雨水の利用
災害被災地への医療ウェアの無償提供
子供用ユニフォームの無償提供
KAZENは、ユニフォームづくりを通じて、環境保護と社会貢献に取り組み続けています。
KAZENは、企画・デザインから生産・販売までを一貫して行い、医療・介護・飲食業界向けに高品質なユニフォームを提供しているブランドです。
現場で働く方々が快適に動けるよう、素材選びや裁断の工夫など、細部にまでこだわった設計がされています。また、環境への配慮にも力を入れており、SDGsの目標達成に向けた取り組みを積極的に推進しています。
機能性とサステナビリティを両立するKAZENのユニフォームを、ぜひ一度チェックしてみてください。